プロの住宅レシピ 空間の広がりを変化させた階段リノベーション
岡﨑 絢・金沢 将
『house AO』は築50年の木造住宅のリノベーションです。和室の持つ柔らかい空気を残しながらも、現代的なインテリアとも調和して過ごしやすい空間を目指しました。
元々、階段は建物の中ほどに、階段室と階段下収納として閉じた形で存在していました。そこで壁を取り払い、階段下収納をぶち抜いて目線が抜けるスケルトンの階段にしました。
収納部分の押し入れの上下を分ける中板は残して、棚として活用しています。下段には収納ワゴンなども入り、重宝しています。また、壁部分を無くした分、筋交いは新たに入れて構造は以前より強くなっています。色も新たに空間で統一して塗装して生まれ変わりました。
目線が抜けるようになったことで分断されていた一階の部屋が繋がった広がりのある大きな空間になりました。それでいて間に階段は存在しているので、階段をはさんで仕事場とくつろげる生活の場をゆるやかに切り替えてくれています。
PHOTO: 森田大貴 Lenz Design