プロの住宅レシピ 機能ごとにつながるカラフルな住まい

小泉一斉+千葉万由子
小さな小屋がつながるように設計された三世帯の住まい。
キッチンの小屋、ダイニングの小屋、寝室の小屋など、それぞれの機能に応じて小屋が分かれており、小屋同士は全て開口で接続されています。
各小屋は機能と空間上の差別化を図るため、6つの異なる色の天井で分かれます。色は大きく異なりますが、彩度と明度を合わせることで全体に違和感が生じないように工夫しています。一方で、壁は全て高さ185センチを白色で統一することで、全体的なまとまりが生まれます。
そして、空間を壁で仕切るのではなく、全て家具で仕切る設計としました。以前の住宅で使用していた建具を再利用したり、サイズに合わせて大工さんに造作してもらった家具を使用することで、独自の空間を作り出しています。木の質感と家具のデザインも合わさり、色を多用したおしゃれな空間でありながらも、とても落ち着きのある住まいとなりました。
住まいに対する思いとアイデアが詰まった、新しい三世帯住宅となりました。
Photo : 小泉 一斉