プロの住宅レシピ 家は愛着 住まい手と共につくるインテリアの愉しみ
浅利 幸男
私自身、インテリアが大好きで自然とそれが伝わるのか、私たちの事務所へ依頼にこられる方もインテリア好きの方がとても多いです。
その一方で家を建てる際に一般的によく聞かれるのが、今まで持っていた家具が雰囲気に合わなくて使えなくなってしまうのではないか、手放さなくてはいけないのではないか不安という声です。
しかし、そんなことはありません。家は住む人が愛着を持って過ごす場です。今まで集めてきたお気に入りの家具や思い入れのあるインテリアを拝見してよく把握し、所有物リストを作ってそれらを活かせる設計を行います。手持ちの家具と意匠やテイストを呼応させて新たに追加の家具を設計したり、施主の方とともに生地を選んでソファを張り替えたりと、それぞれの方の生活が大切なインテリアで彩られ、豊かになることを大切にしています。
冒頭に述べたように私自身インテリアがとても好きなので、それらのことを考えるのは施主の方と一緒になって遊んでいるような気持ちになりとても楽しい時間です。
一見、テイストが違うかな、というような手持ちの家具も調和させたり、遊び心として活かして行くことは可能です。好きなものを諦めず、大事にしながら暮らしていけるよう相談して頂ければと思います。