プロの住宅レシピ ベニヤを磨いて仕上げた床

小野良輔建築設計事務所
小野良輔

裸足の子供たちの足にも危なくないように丁寧に磨いた後、塗装を重ねている

床材 和紙畳

フローリングではなくベニヤを磨いて仕上げている

シーリングファン

キッチン側から庭方向を臨む

走り回っても大丈夫!

夜間、照明点灯時

『奄美大島の家型』の床はベニヤを磨いて仕上げました。木の床ですがフローリングではありません。
この建物以前にも『住倉』の2Fの床の一部も合板を荒く磨いた仕上げにしていました。ただ『奄美大島の家型』では、暮らしのメインとなるLDKの床で、まだ小さいお子さんもいらっしゃるという状況でしたので、ケガなどに繋がらないように、よりきめ細かく磨き、さらに塗装を4回程度塗り重ねました。施主の方も、サンプルなどは見ていましたが、完成まではドキドキしていた部分もあったようです。
現在は木の価格の状況が変化していますが、当時はベニヤにすることでフローリングと比べてローコストで仕上げることができました。
また、好みの別れる部分だと思いますが、節などの木の持つ模様が派手に出ますので、個性のある床面となります。耐久性などの部分では積層フローリングと大差なく、特別メンテナンスが難しいなどもありません。フローリングのようにサネ(つなぐ部分)がないので平らで、万が一将来的に、シート張りで雰囲気を変えたいとなったときも施工が可能です。

PHOTO:©長谷川健太

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採用されている製品

床材|株式会社サンゲツ
株式会社サンゲツ
小野良輔建築設計事務所
小野良輔
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:カーサストーン(フロアタイル ストーン&アクセント )
『奄美大島の家型』の室内の一段下がった床の部分に使用しています。土間にするという案もあったのですが、お子さんが3人いるご家庭で、小さい子もいたので、足に優しい素材のほうが良いと考えました。(段差の高さが30cmを超えると子どもは飛びたくなると思うので余計に足を痛める可能性が出てくるとも思いました。)そこで、他の部分の合板の床よりも重たく見えて、踏み心地がやさしい塩ビのフロアタイルを採用しました。カーサストーンは安っぽくない落ち着いた石目柄で空間の雰囲気にマッチするため選択しました。
採用製品
DAIKEN畳 (和紙畳)|大建工業
大建工業株式会社
小野良輔建築設計事務所
小野良輔
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:ダイケン健やかおもて 清流 14灰桜色
『奄美大島の家型』の和室に採用している和紙畳です。色はグレー系の灰桜色を採用しています。ダイケンさんの和紙畳は色のバリエーションが多く、とても使い勝手が良いです。この家は外に緑が多いのもあり、極力色数を減らしてグレー、白、木の色だけを建物には使用したかったので、この色を選択しています。 他のケースでも、暮らしているうちに物が増えたり、散らかるときもあったりと自然に家の中に色数は足されていくと思います。そういったときに家自体には色が少ない方が、格好がつきやすいですし、住む人が自分の家では自分の好きに楽に暮らしてほしいと考えています。そういったプランニングの中で、色の選択ができるこの和紙畳はとても重宝します。
採用製品
シーリングファン|オーデリック株式会社
オーデリック株式会社
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■採用製品:WF249
正直、シーリングファンをつけなくても空気のめぐり方が良好な条件ならば天井をすっきり見せたい思いはあります。しかし、空気の攪拌した方が良いケースではこのオーデリックの6枚羽のシーリングファンを採用しています。羽が細くシンプルなデザインのところが気に入っています。
採用製品
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小野良輔

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