プロの住宅レシピ コミュニケーションを生む段差

小野良輔建築設計事務所
小野良輔
床材

様々な役割を果たす一段下がったスペース

ソファと高さを合わせた段差。

シーリングファン

おもちゃを広げても段差の外までは散らかりにくい

和紙畳

庭のウッドデッキからそのまま入って腰かけられる

ソファと段差に腰掛けて向かいあう

リビングの一部を下げることで、様々な役割を果たせる場所を作りました。
ソファの高さと合わせて35cm下げているので、腰掛けたときにソファにいる人とコミュニケーションを取りやすい設計になっています。
下がっている部分の床は土間ではないのですが、バーベキューなどをする庭からウッドデッキを通ってそのまま室内に入って来られることを意識しました。みんながぐるりと向かい合ってベンチのように座れます。
また床材に関しては子どもたちが段差で飛んで遊んでも足を痛めないように、石のような風合いの塩ビのフロアタイルを採用しました。床に座って遊ぶときは、段差に囲まれているのでおもちゃが際限なく広がることを(たぶん)防げます。テレビ下の部分は引き出しもつけて収納の役割も持たせました。
子供部屋と和室をつなぐ通路でもあり、家族間や、屋外と屋内など様々なコミュニケーションを生みだす段差です。

PHOTO:©長谷川健太

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採用されている製品

床材|株式会社サンゲツ
株式会社サンゲツ
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小野良輔
ここが私の評価ポイント!
■採用製品:カーサストーン(フロアタイル ストーン&アクセント )
『奄美大島の家型』の室内の一段下がった床の部分に使用しています。土間にするという案もあったのですが、お子さんが3人いるご家庭で、小さい子もいたので、足に優しい素材のほうが良いと考えました。(段差の高さが30cmを超えると子どもは飛びたくなると思うので余計に足を痛める可能性が出てくるとも思いました。)そこで、他の部分の合板の床よりも重たく見えて、踏み心地がやさしい塩ビのフロアタイルを採用しました。カーサストーンは安っぽくない落ち着いた石目柄で空間の雰囲気にマッチするため選択しました。
採用製品
シーリングファン|オーデリック株式会社
オーデリック株式会社
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■採用製品:WF249
正直、シーリングファンをつけなくても空気のめぐり方が良好な条件ならば天井をすっきり見せたい思いはあります。しかし、空気の攪拌した方が良いケースではこのオーデリックの6枚羽のシーリングファンを採用しています。羽が細くシンプルなデザインのところが気に入っています。
採用製品
DAIKEN畳 (和紙畳)|大建工業
大建工業株式会社
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■採用製品:ダイケン健やかおもて 清流 14灰桜色
『奄美大島の家型』の和室に採用している和紙畳です。色はグレー系の灰桜色を採用しています。ダイケンさんの和紙畳は色のバリエーションが多く、とても使い勝手が良いです。この家は外に緑が多いのもあり、極力色数を減らしてグレー、白、木の色だけを建物には使用したかったので、この色を選択しています。 他のケースでも、暮らしているうちに物が増えたり、散らかるときもあったりと自然に家の中に色数は足されていくと思います。そういったときに家自体には色が少ない方が、格好がつきやすいですし、住む人が自分の家では自分の好きに楽に暮らしてほしいと考えています。そういったプランニングの中で、色の選択ができるこの和紙畳はとても重宝します。
採用製品
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