プロの住宅レシピ フルオープンの建具でより広々と自然とつながる家
礒健介
『糸島の家』は目の前に広がる自然の景色を活かすように、建物の向きや開口部を考えて設計した家です。そして、施主の方は木や漆喰、無垢の素材が好きで、それらを活かした家づくりを希望されていました。これらの自然とつながる家づくりを考えたときに、大開口の窓回りもアルミサッシではなく木製の建具を製作することとなりました。そして、より一層外と一体化したような広がりを室内空間に持たせたいと考え、リビングの建具は、フルオープンにできる引き込み戸の形で設計しました。扉を開けた際に戸一枚分の上に重なる通常の引き戸と違い、全面が開くので外のウッドデッキの部分とより連続性が感じられ、広々とした外部空間の心地よさを室内でも感じることができます。